『宇宙よりも遠い場所』感想
こんにちは、づかと申します。
今回は2018冬アニメとして先日最終回を迎えた、『宇宙よりも遠い場所』の感想をブログに綴りたいと思います。
◆最初の印象
女子高生4人の青春グラフティ&舞台は南極!
ということで、真っ先に思ったことが「めっちゃ遠くに行くけいおんじゃん!」でした。脚本が花田十輝さんということもあり、よりその印象が強かったです。
主役4人もどことなくけいおんメンバーと被る・・と思ったり。
ただ、1話での報瀬の強い思いやOP映像・ED映像を見て、
「あ、これほんとに南極行くんだ。ガチで行くやつだ。」と、
全く別物なんだと思いました。
ニコ動のタグでもありましたが、本当に【協力が強力】でしたね。
アニメを作る人たちの手の抜かなさは異常なので、
徹底した取材をして、それを描くのだろうなあと思いました。
音楽も素晴らしく、1話を見た所で「これは凄い作品になりそう!」
という期待が膨らみました。
◆小淵沢報瀬と花澤香菜
話数が進むまで、スタッフについて理解していなかったことがあります。
それは「声優陣の強さ」でした。
1話の段階で、主役のキマリは水瀬いのりさんであり、別作品で大好きなキャラクター(リゼロのレム)を演じた方なのですぐに分かりました。
日向役の井口裕香さんも分かる、リゼロのクルシュ・偽物語の月日だ・・。
早見沙織さんも有名な人だ、ユーフォの部長・今放送してるダリフラのココロとか。
あれ?報瀬は誰が演じているんだ?とふと疑問に。
EDのスタッフロールを見ているはずなのに、しっかりと認知をしたのは、
4話か5話くらいでした。
え、花澤さんが報瀬だったの!?と驚きました。
ここからは花澤さんのファンの方に失礼な内容かもしれませんが、
花澤さんが演じているキャラの声を聞けば、すぐに花澤さんか、と気づくものだと思っていました。花澤香菜さんは今最も忙しい声優の一人であり、特徴のある声質です。だから、聞けばすぐ分かるものだと思い込んでいました。
それが、報瀬の声を聞いても全くピンと来ていませんでした。
知って初めて気づく。言われてみれば確かに・・?うーんそれでも分からない・・。
そんな感じで中盤に入ってようやく、主役4人の層の厚さを知りました。
普通、女子高生4人の友情を描く!的な作品ってこれからを期待される若手が採用されるもんだと思っていました。当時のけいおんがそうだったように。
この作品に限っては、これだけの舞台設定に応えられるキャストはこの声優さん達しかいないのだと。改めて、作品に対する信頼が盤石になりました。
◆Dearお母さん
1話で報瀬が南極へ行くことの目的を「お母さんを見つけに行く。」
と言った時から、どのようにこの場面(貴子さんが死んだという事)を描くのか、というのは誰もが気になっていた所だと思います。
それをもう自分の想像を遥かに超えて、言葉にならない感情の揺さぶりをもって僕たちに与えてくれました。このシーンは本当に凄かった・・。
私感ですが、人って普段生活していて、誰かの気持ちを100%理解する・シンクロするってことはまずないと思っています。それがたとえ家族であっても、他人は他人なわけで。
だからこそ懸命にお互いを読み合う行為があるわけで、それはとても尊いことなのですが、やっぱりシンクロすることは出来なくて。
でも、あの時あのシーンを見ていた自分は、100%ではもちろんありませんが、報瀬の感情を共有したと思います。報瀬が嗚咽するところに合わせて自分も涙を流す。あそこはもう言葉とか理屈じゃなくて、なにか見えないもので、フィクションと現実がダイレクトに繋がった場面でした。不思議です。こんな瞬間って生きててあんまりないと思います。憶測ですが、アニメを作る人達って、この瞬間を作るために力を合わせて頑張っているんじゃないかなと思います。アニメって凄い!
演技という言葉以外で表現したいですが、何と言っていいかわからない位、花澤さんの演技が神がかっていました。花澤さんの沢山の代表作の中でも、更に特別なものになったらいいなと思います。
※この辺はネットで未読数やパスワードとか送信トレイ(1)とか気づいた人のコメントになるほどなるほどと頷くばかりでした。
◆南極での生活について
公式HPに「南極チャレンジ」というコーナーがあり、そこで実際に南極に行かれた方たちのインタビューがあり、これもとても面白いです。
南極へ行く、そこで生活する・・
アニメでも取材を基に再現されていましたが、自分にはとても無理だなあと。
キマリたち、めちゃくちゃタフですよね。
最後の方は馴染みきってたし。。
キマリ達は夏隊ということで2か月程の滞在でしたが、越冬隊は1年ずっと・・
弓子さんの「これからが大変だよ!」というこれからの大変さ、全く想像できません。
ヘリコプターで基地から離れるシーンは、心細くなるような施設の描写と、そこで生活している人の強さを感じてここも大事なシーンだなあと思いました。
◆オーロラ、待ってました!
報瀬は母を見つけるために「宇宙よりも遠い場所」にやって来ました。
そして、母がそんな南極よりもさらに遠い場所に行ってしまったことを受け入れます。
「本物はこれの1万倍綺麗だよ」→「知ってる」
最後のオーロラは、そんな離れてしまった母子が最後に会話する場面。
オーロラの発生距離は地上100km~500kmとのこと(wikiより)
南極は日本から14,000kmであり、「宇宙よりも遠い場所」。
オーロラを通じて貴子さんと報瀬は、あの時のほんの一瞬だけですが、
「宇宙よりも近い場所」で会話が出来たのかなあと。
綺麗で、幻想的なラストシーンでした。
◆最後に
脚本・演出・背景・美術・BGM・OP、ED、挿入歌・声優他にも携わった全てのスタッフの方に感謝します。最高の作品でした。生きてて良かった!
BD1巻が3/28(水)から販売とのことで、購入します。
3か月間本当に楽しかったです!ありがとうございました!(終わり)