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舞台『やがて君になる』感想&原作完結までの過ごし方

 

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こんにちは。づかと申します。

2か月ぶりの記事更新となります今回は、①舞台「やがて君になる」の感想と、②原作完結までの過ごし方をまとめていきます。

※本記事は①②の内容ともに、舞台の内容・原作第40話・アニメ第13話まで・スピンオフ小説「佐伯沙弥香について(1)(2)」までのネタバレを含みます。その全てをご覧になられた上で読まれることを強く推奨します。
※②については非常に個人的な内容になっているため、②についてはご興味がありましたら読んでもらえれば幸いです。






①舞台『やがて君になる』感想

では早速舞台の感想から。


◆構成の巧みさについて

2時間という限られた時間の中で、とても、とても綺麗な形で、原作やが君の世界観を再現された公演でした。原作が持つ繊細な雰囲気を全く損なわず、またダイジェストにならないよう計算し尽くされた構成だったと思います。舞台初観劇の自分でしたが、長いとも短いとも感じず、パズルがピタッとはまるように結末まで楽しむことができました。

「生徒会劇までやる」という話をTwitterで見て、「本当にそこまでできるのかな?」と思いましたが、まったく不要な心配でした。


◆キスについて

侑と燈子のキスは1公演につき6回。その全てを実際に行っていたと、侑役の河内さんから、公演終了後に発表がありました(これもTwitterでとても話題になりましたね)。

僕の席は前から2列目のA席でした(5月8日水曜日の昼公演)。ホールを上から見ると、左上隅の位置。そのため、舞台の全体を見ることはできませんでしたが、角度がついている座席のため、正面からは見えないような演技も見える位置でした。

なので、見れました。2人がキスしているのを、しっかりと・・・!
※(えっ、キスしてる!でも、そうか。舞台だもんな。そうだよな・・。)とすぐに受け入れた僕をどなたか説教してください。キスしているふりだけの公演も多いんです。

特に河内さん・小泉さんのプロ意識の高さに驚くのが、雨宿りの場面の【傘の中でのキス】でした。
この場面、正面からは<傘を客席に向かって倒す>という巧い演出に阻まれて見ることができません。そして、角度のついている端の席(僕のいた席など)からは、傘の内側を見ることはできますが2人の後頭部しか見えないため、こちらからもキスしているかを確認することはできません。

だから、あの時、2人がキスしているかを確認できるのは、主演2人だけなんですよね。あの瞬間はまさに、舞台の真っ只中で行われる【誰にも言えない、2人の特別】な時間が流れていました。

河内さんのツイートを読んでこのことに気が付いて、お2人のプロ意識の高さと、舞台だからこそできる空間演出の妙に鳥肌が立ちました。舞台ってすごい・・・(エコー)



◆キャストについて

◎小糸侑(河内美里さん)
感想でも多く見られるように、舞台で一番印象の変わった役ではなかったかと。
原作/アニメと比較して感情表現がより豊かになっていました。でも、特別を知らず、特別を求める侑はそのままそこにいて。

燈子に振り回されて、それでも燈子を「変えたい」という願いを持って奔走する侑が見れました。特に生徒会劇直前の屋上での、侑と燈子の魂のぶつかり合いは、畳みかけるような言葉の後に、しっかりと優しく燈子に語り掛けるような緩急がすごかったです。
そして皆さん仰られているように、ナース服が似合いすぎでした(笑)

◎七海燈子(小泉萌香さん)
マジで完璧生徒会長の七海燈子がいた。スラっとした身長、長く綺麗な髪、凛とした声。いやこれ流石に全校生徒から告白の対象でしょう(ささつ2ネタを使っていくう!)。

でも、侑といるときの燈子はまったく違う印象で。17歳という年相応、いやそれ以下のかわいい燈子が沢山見られました。そのギャップが凄かったです。特に「続・選択問題」での「手首、手首かー」とがっくりうなだれる燈子がめちゃくちゃ可愛かった・・。

二面性のある役に加えて、最後には生徒会劇で記憶を失った少女まで演じるのだから、小泉さんの底知れない演技力にもう、ただただすごい・・としか言えないです。

◎佐伯沙弥香(磯部花凛さん)

女 神 が い た 。

とりあえずこの場ではこの一言だけ・・
ささつ2読んだばかりで佐伯沙弥香好きすぎてヤバくて・・・
磯部さん演じる沙弥香(+茅野さん演じる沙弥香)とささつだけで別の記事書けるくらい思うところあるので今はこの一言に留めます😞

◎槙聖司(石渡真修さん)
槙くんマジ槙くん。「人の恋って、本当に面白い!」の場面が余すところなく見れてよかったです。あの時の槙くんは生徒会役員ではなく愉悦部槙くんで、本当に楽しそうで何よりでした。
そして槙くん演じる石渡さんのトークが上手すぎる。アフタートークの面白さ神でした。

◎堂島卓(小田川颯依さん)
堂島ニキは舞台でもマジで癒し。改めて生徒会最後のメンバーが堂島くんでよかったと再確認。舞台では「女子率あがるから歓迎!」の場面のジェスチャーを日ごと(公演ごと?)に変えているそうで、僕が見た日はそのジェスチャーが結構激しかったからか、こよみ役の春咲さんが被害にあったというのが面白すぎました。

◎叶こよみ(春咲暖さん)・日向朱里(五十嵐晴香さん)箱崎理子(田上真里奈さん)・児玉都(立道梨緒奈さん)達の再現度もすごかった。こよみはアニメと声の抑揚とかもおんなじでそんな奇跡ある?と思ったり、朱里と並んで、同級生3人組の場面も多かったのですが、3人の仲の良い空気感を感じたり。

箱崎先生&都店長の大人組の安定感が半端なかったです。2人でイチャイチャされている場面も原作より増し増しで。この2人本当に仲いいなあ、とホッコリすることが多かったです^^


◆生徒会劇について

憶測ですが、舞台「やがて君になる」がここまでの評価を得られているのって、【生徒会劇を完遂した】こともその理由の一つじゃないかなと思っています。本当に、劇のクオリティが高かった。
まず、劇を行うにあたり十分な尺が用意されていました。
・病室で目覚める少女、看護師との会話
・訪れる3人の見舞客(1回目、2回目、スポットライト、3回目、4回目)
・パスワードに関する場面
・看護師の「えいっ!」からの少女を諭す大事な場面
・ラスト「私は私になれるから」
まで、余すところなくしっかりと演じ切られていました。

まさにアニメからその先、「終着駅のその先へ」が、目の前で行われていました。
体育祭でのバトンリレーが決まるような、アニメから舞台へのバトンタッチが見れたような。これが本当に嬉しくて、また感動的でした。

侑の部分でも触れましたが、ナース服の侑が原作そっくりだったことをはじめ、本編のみならず、生徒会劇の衣装も完璧に再現されていました(槙くん堂島くんの他校の制服・病室の燈子・恋人役の沙弥香)。それがより生徒会劇のリアルさを一層際立たせていました。

原作にあるように、この劇は「やがて君になる」という物語において、燈子の変化を生み出す、非常に大きな出来事です。それを舞台のスタッフの方々が汲み取って、大切に、丁寧に取り組んでくださったことが、目の前でこの劇を観ることで痛いほど伝わってきました。原作を読んだからこそ、アニメを見たからこそ至れた不思議な境地にたどり着くことができました。


※アニメの話に逸れますが、アニメが劇中作まで行わなかった理由として、アニメの監督:加藤誠さんはやが君ラジオにゲスト出演された際に、こうお話しされていました。

(要約)劇まで行わなかったのは、尺の都合もあるが、劇をやってしまってアニメが終わると、それは燈子の物語として終わってしまうから。それはやりたくなかった。【侑と燈子の物語として終わらせたかった】それには水族館の場面で終わることがベストであり、最初からそのつもりだった。
※この部分は記憶を基に書いているので、監督の言葉からズレた要約でしたらご指摘ください※


と。僕はこのお話に1000%賛同しています。アニメのエンディングはベストだったと信じて疑いません。

加藤監督は観られたか不明ですが、アニメスタッフの方々が舞台を観られていたことも印象的でした。寿さん・高田さんはじめ主役の声優5名や、キャラデザの合田さん・OP主題歌を歌われた安月名さんは観に行かれたそうで、何て素敵なメディアミックスなのかと・・。
特に、寿さんと会った小泉さんが泣かれたというエピソードが凄く好きで。「超高難易度」と言われる七海燈子を演じられた、お2人だけしか分かり合えない世界があるのかなと。

舞台の方はなぜ生徒会劇まで行うことができたか、という点は次項にて。


◆結末について

舞台オリジナルの結末がありました。
侑が特別に近づいて、知って、それを行動に移す。
舞台を経て自身の変化を感じ、受け入れた燈子は、侑にも「変わってもいいんだよ」と告げる。それを受けて侑は燈子に「好きです!!」と特別な気持ちを伝える。

このように舞台版やが君も、【侑と燈子の物語】として非常に力強い結末を迎えているんですよね。だからこそ、あの生徒会劇を行うことができた。

なぜ燈子が侑の気持ちを受け入れることができたか、原作との相違点は、こちらのブログが非常に参考となりましたので、リンクを貼らせていただきます。

rgrey127-diary.hatenablog.com



(僕は初回でこの結末を見たときは、生徒会劇を観れた感動と、「侑、よかったね・・」と思うのが精いっぱいで全く考察に頭が回りませんでした。この結末を知ったうえで舞台を最初から見ると、より一層楽しめたことは間違いないので、2回目を観れなかったことをすごーく後悔しています。)



◆舞台の感想まとめ

・拡張されるやが君界
原作7巻のあとがきで、仲谷先生が、ご自身のやが君に対する思いを言葉にしてくれていました。その中で使われた「やが君界」という言葉がとても印象的でした。アニメを通じて、それが自分のものだけではなく、クラウド的な存在だと分かった、とも仰っていました。

アニメと同様に、舞台もまさに【拡張されたやが君界】だと僕は思いました。まさに2.5次元、もっと言うと限りなく3次元に近いところにやが君の世界がありました。僕たちがこれまで平面の世界だけで接していたものに近づけたような・・・。

舞台の魅力って、こういうことなんですね。
頭ではなく、心で理解することができました。


・キャスト、スタッフの方々への感謝
この舞台を作ってくださったキャスト、スタッフの方々へ心から感謝します。ありがとうございました。はじめての舞台鑑賞がこの舞台で本当に良かったです。

特に再三申し上げていることですが、衣装が完璧でした。制服もブレザー・長袖・半袖と3パターンあり、季節感がすぐに分かりました。ちなみに僕は服装の変化は全て沙弥香を見ることで判断していました。

また、Twitterでの情報発信も非常にタイムリーでした。
▲当日のチケット情報
▲物販の在庫状況
▲公演観覧に際しての注意喚起...etc
こういった一つひとつの丁寧さが、ありがたかったです。

最後にキャストの皆さんですが、公演前・公演後に皆さんのコメントにあった、「今日も〇〇(役名)とともに生き抜きます」という言葉がとても印象に残っています。キャストの皆さんが、全力でそれぞれの役と向き合い、切磋して、命を懸けて舞台に臨んでいることが伝わってきました。【職業:役者】の凄さを実感しました。

舞台は終わってしまいましたが、物販やBDの発売もありますので、それを楽しみにしたいと思います。(BD等の予約はこちらから↓↓ 僕も予約しました!)

www.shop-ep.net

・BD/DVDともに特典としてアフタートークやバックステージ映像があるようです。アフタートークの面白さは尋常じゃないので楽しみすぎる!
・5/3~7/31までに予約すると、早期予約特典として千穐楽カーテンコール千穐楽後のキャストコメントを収録したDVDがつくそうです!磯部さんのキャストコメント早く聴きたい!聴きたい!

以上で、舞台「やがて君になる」の感想を終わります。





②原作「やがて君になる」完結までの過ごし方

ここからは非常に個人的な話になりますので、ご興味ある方のみ読んでもらえれば幸いです。

結論から言うと、「原作が完結まで仕事をめちゃくちゃ頑張ります」というものです。
それだけです。

話は飛んで、やが君と出会ったのが2018年の10月。TVアニメから。
それまで全く縁のなかった考察記事なんてものを書いてみたり。

自分が気づいて発信した何かが、誰かの刺激になった。今までにない感覚でした。
記事を書き終えたあとは毎回、脳の稼働領域を全部使って吐き出したような、味わったことのない何とも言えない疲労感・心地よさがありました。

アニメ放送期間中の3か月は、本当に濃密なものでした。

アニメが終わってからは、本誌を追いかける日々。これもめちゃくちゃ楽しい。
特にTwitterで、本誌の扉絵のラフ(予告)をみてタイムライン上であーだこーだ色々なつぶやきを見れる、皆で一喜一憂できる、共有できるのが最高に楽しくて。

特に沙弥香の物語に一つの決着がつく37話・38話は、ページをめくる手が震えるほど緊張しながら臨みました。

原作は39話・40話と進んで、特に40話の感想は「侑、良かったね・・」と言うしか語彙力がなく、もうすぐそれから1か月経とうとしていますが、未だに「侑、良かったね・・」と涙ながらに語るしかできません。

そして、本記事で述べた「舞台」・スピンオフ小説「佐伯沙弥香について(2)」にも触れることができました。

その中で思うことがひとつ。

「何だかもらってばかりだなあ・・・」

と。

何かアウトプットをしたい。こんなに与えてもらってるのだから、誰かに・何かに還元したい。

そんな少しモヤついた気持ちに決着がついたのが、舞台鑑賞でした。
舞台のまとめでも述べたように、役者の皆さん・スタッフの皆さんは全力で生きている。仲谷先生を始めとした原作の皆さんも(表には見えないし絶対に出さないのだろうけど)命がけで作品を生み出し続けている。

じゃあ自分もそれに倣ってがむしゃらに何かに夢中になりたい、考察記事を書いていた時のような達成感を味わいたいと思ったときに、「仕事を全力で頑張る」という答えに行きつきました。

なぜなら、人生において、仕事に触れている時間の割合が最も大きいからです。
家族と過ごす時間と同じかそれ以上に。今の仕事についてから丸10年経ったという節目でもあり、自分の可能性をもっと追及してもいいんじゃないと。

なので「やが君」が完結するまでは全力で仕事をして、胸を張って最終回を迎えたい。走り続ける彼女たちのゴールを、自分も走りながら見届けたい。

原作40話と、舞台を鑑賞して、そんな気持ちになりました。
改めてすごい作品に出会えたなあと心の底から思います。


本記事は以上になります。
最終回までの過ごし方の部分は本当に個人的な内容となり恐縮です。舞台の感想と並べるか迷ったのですが、個人的には表裏一体の内容のため、ひとまとめの構成とさせて頂きました。最後まで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございます。



そして間もなく、スペシャルイベント「生徒総会」がやってきますね!
ここまであっという間でしたね~
本当に楽しみです。
生のゆっきぶっきー・そして茅野さんに会える・・・こんな素晴らしいことがあっていいのだろうか?朗読劇の中身も気になる。安月名さんの生歌も聴ける!?そんな素晴らs

いやもう、ひたすらウッキウキです・・
(なにかよい発表があるかもしれないしないかもしれないですが、今は出演者の皆さんに会えることと、やが君ガチ勢と同じ空間に行けるということが楽しみでそれで充分なテンションでおります。参加される方々、どうぞよろしくお願いします。)


では最後に・・・

磯部花凛さん、好きです!!!!!!!